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New Moon

Mid Night ヨコハマー夜明 12

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「ガキが、ナメたマネしやがると承知しねぇぞっ」

腹の底から響くような怒声をあげて、男は裕貴を睨みつけた。

「誰がそんな汚ぇツラ、ナメるかよ。俺は街のダニ掃除に来てやったんだよっ」

裕貴はそう叫びながら、男に向かってなにかを投げつけた。

それは男の頭上を超えて、ビルのガラス戸にぶつかった。

ガチャンとガラスの割れる音がして、炎が一面に拡がる。

裕貴は、ヤクザの事務所に、隠し持っていた火炎瓶を投げつけたのだ。

「うわっ」

伊藤が怯んだ隙に、裕貴が続けざまに火炎瓶を投げつけた。

浩輝も、すべての火炎瓶を使い切っていなかったのか、残りのガラス瓶を腰まわりから引っ張り出して裕貴の加勢を始めた。

炎の熱とガラス瓶の衝撃で、ビルのガラス戸が割れ、後から投げられた火炎瓶が室内に飛び込み、炎はあっという間にビルの内部に拡がった。

「バ、バカかっ、このガキっ! おいっ、火を消せっ!」

伊藤と呼ばれたヤクザが喚くと、渡瀬の後ろに控えていたタイタンのメンバーが慌てて、駆け出した。

伊藤は、大声を出して、外から事務所内に仲間に呼びかけている。

「おいっ! 火事だっ!」

一臣たちを残して、辺りは一瞬にして大騒ぎになった。さすがに隣近所からも人が出てきている。

「…てめぇ…っ」

怒りに燃えた渡瀬が、裕貴ににじり寄った瞬間、遠くからパトカーのサイレンが聞こえてきた。

「お、やっとご到着」

サイレンを聞いて、浩輝が嬉しそうな声を出した。

裕貴がにやりと嗤う。

「――これが狙いか…」

裕貴と浩輝のやり取りからなにかを察した渡瀬が、唖然として言った。

「あとは清掃業のプロに任せるよ」

裕貴がにやにやしながらそう言うと、渡瀬が歯を食いしばった。こちらに歯ぎしりの音が聞こえてきそうだ。

「オマワリ引っ張り込むなんざ、汚ねぇマネしやがって――」

それを聞いた裕貴は、ふんと鼻先で嗤った。

「戦争にキレイも汚ぇもあるかよ、ばぁか」

そう言うと、裕貴は、一臣の肩からショルダーバッグをひったくった。それをくるくると回して、炎をあげている雑居ビルに向かって、そのまま投げつける。

「あ」

思わず、あげた一臣の声は、大音量の爆発音に掻き消された。

あのショルダーバッグには、火炎瓶が五本も入っていたのだ。

「行くぞっ」

裕貴の掛け声で、浩輝がバイクに跨った。一臣も、慌てて、裕貴の後ろに飛び乗る。

「じゃあなっ、渡瀬っ! 少年ヤクザっつっても、未成年だ! 二年もすりゃ、シャバに出てこれるぜっ」

そう言うと、裕貴は、呆然としている渡瀬を残して、その場を走り去った。
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