スポンサー広告

スポンサーサイト

 ←第四章『殺したいほど愛したい』5 →第四章『殺したいほど愛したい』7
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。



もくじ  3kaku_s_L.png ごあいさつ
もくじ  3kaku_s_L.png Morning Moon
もくじ  3kaku_s_L.png TOXIC
もくじ  3kaku_s_L.png Crescent Moon
もくじ  3kaku_s_L.png BROTHER
もくじ  3kaku_s_L.png DIRTY SITUATION
もくじ  3kaku_s_L.png New Moon
もくじ  3kaku_s_L.png Killer Street
【第四章『殺したいほど愛したい』5】へ  【第四章『殺したいほど愛したい』7】へ
  • TB(-)|
  • CO(-) 
  • Edit

Killer Street

第四章『殺したいほど愛したい』6

 ←第四章『殺したいほど愛したい』5 →第四章『殺したいほど愛したい』7


下着の裾から手を忍ばせて、堅く己れを誇示しているそれを握る。唇はまだ下着の上だ。そこから、それに軽く歯を立てると、橘が喘ぎ声を漏らした。

下着が濡れている。その潤いの元にそっと指先を這わせると、橘が焦れた声をあげた。

「…生意気な抱き方してんじゃねぇ…っ…あ…っ」

慧に抱かれて濡れた溜息を漏らしながら、生意気とは何事だ。

それに、吐息交じりの悪態など、ちっとも怖くはない。

下着の中に手を忍ばせたまま、その先端を再び指先で弄ぶ。

「…バカ…っ…それ…やめ…ろ…っ」

顔の上に掲げられた腕の陰から、紅くなった目の縁が見え隠れしている――興奮しているいつもの合図――

慧は、下着を取り去って、橘の片足をソファの背に掛けた。

恥じらいもなく、慧の目の前で大きく足を開いたその中央で、快感に震えているそれに舌先を伸ばした。

その先端の部分に、触れるか触れないかというぎりぎりの距離で舌を滑らせると、橘から細い呻き声が漏れた。

「あ…っ」

男に舌を絡ませ、愛撫することに躊躇がなくなったのは、いつからだったのか。

それとも、この身体に、最初から躊躇など、抱かなかったかもしれない。

慧は、それに唇を押し付けてくちづけをすると、舌先を、さらにその奥に息づく器官へと忍ばせていった。

仄かに紅味を増して震えているその場所を軽く突つくと、橘もう片方の足が、ソファから滑り落ちた。さらにその秘された場所が大きく晒される。

両足を抱え込んで、その奥へと舌を伸ばすと、橘の腰が浮いた。慧の猥雑な行動を、自ら促すような猥らなその仕草に、ぞくりと背中が震える。

「…は…ぁ…っ」

橘の湿った吐息が頭の上から落ちてきた。

それに促されるように、慧は舌先をその男の根元に滑らせていく。奥まった部位と、その男の根元の間に与えられた刺激に、橘の身体が敏感に反応した。

快感を堪えてびくびくと震えている下腹の腹筋に、そっとくちづけをしてから、慧は体を起こした。

ふと視線を落とせば、自分自身も、もう堪えきれないほど張り詰めている。

慧は唇を軽く噛んでから、勢いをつけて立ちあがった。

「…な…んだよ…っ」

橘が、苦しげに眇めた目で、自分を置き去りに立ちあがった慧を睨みつけた。

「ちょっと…待っててくれ」

慧は、急いで隣の橘の寝室に入った。ベッドサイドテーブルの抽斗を勢い良く開けて、そこからローションを取り出し、すぐさまリビングへと取って返す。

慧が手にしているものを見て、橘が舌打ちをした。

「…いらねぇよ…もう…っ」

それより早くしろ、と言わんばかりに、焦れた身体をソファの上で震わせた。

橘の言葉を無視して、慧はそれを掌に零した。

男を受け入れることに慣れた体に、必ずしもそれが必要ではないことは知っていたが、それでもなんとなく橘にいらぬ苦痛を強いるような気がしていた。

自分が抱いているこの身体には、快楽だけを享受して欲しい。

――つらい想いは、もう十分にしているだろうから

濡れた指先を、その場所に忍ばせると、橘の浅黒い肌がソファの上で跳ねた。

「ああ…っ」

体内なかを探りながら、くちづけをする。苦しげな吐息が、慧の唇に流れ込んだ。

甘い吐息に、目眩がしそうだ。

こんな切ない溜息を、他の男の前でも零すのだろうか――

唐突に、そんな想いに襲われる。

途端に、先ほどまで慧を苛んでいた妄想が再び、満ちた。

――死んでしまえば、誰にも奪われることはない

くだらない妄想を慌てて心から追い払う。

アホなこと考えるな――

慧は、指を引き抜いて、自身のそれをその場所に、半ば強引に押し込んだ。

橘の唇から、悲鳴に近い声が漏れる。

慧は、急激に自身を襲う快楽に、身を委ねた。

そうだ――忘れてしまえ――

どんなに魅惑的に思えたとしても、やはりそれは莫迦げた考えだ。

橘が、いなくなることがどれほどつらいことか――分からない慧ではない。

その身に自身を埋め込んだまま、慧はその体を抱き締めた。

「…どこにも…行かんといてくれな…」

「あ…、な…に…?」

不意に囁かれたその意味を計りかねたように、橘が言った。

「橘…――」

――愛してる

喉まで出かかったその言葉を、慧は飲み込んだ。

そんな言葉を言ったところで、この男にはなんの意味もないことは嫌というほど分かっている。

熱い身体の半分ほどの熱も、この身の裡にはない――

その言葉を口にすればまた、冷酷な橘の答えに傷つけられるだけだ。

熱い身体と冷たい心――

分かっているのだ――この身体の中に――熱はない――
関連記事
スポンサーサイト



もくじ  3kaku_s_L.png ごあいさつ
もくじ  3kaku_s_L.png Morning Moon
もくじ  3kaku_s_L.png TOXIC
もくじ  3kaku_s_L.png Crescent Moon
もくじ  3kaku_s_L.png BROTHER
もくじ  3kaku_s_L.png DIRTY SITUATION
もくじ  3kaku_s_L.png New Moon
もくじ  3kaku_s_L.png Killer Street
【第四章『殺したいほど愛したい』5】へ  【第四章『殺したいほど愛したい』7】へ

~ Comment ~

管理者のみ表示。 | 非公開コメン卜投稿可能です。
  • 【第四章『殺したいほど愛したい』5】へ
  • 【第四章『殺したいほど愛したい』7】へ
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。