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Killer Street

第六章『悪魔の見る夢』5

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結局、橘は、夜まで牛丸とふたりで街をうろついていた。

深夜近くに自宅に戻ると、すでに慧は帰宅していた。

「おかえり」

慧は、眺めていたテレビから視線を外して、振り返った。

その呑気な顔に苛立ちが再燃するのを感じて、橘は慧を無視して、バスルームに向かった。

頭の片隅に凝ったような靄を感じる。熱いシャワーを浴びても、けぶった頭が晴れるような気がしなかった。

イライラしている――

それは自覚していた。

守勢に立たされているこの状況に――兄貴分を煩わせることになってしまったこの事態に――そして、自分の力量を省みず、危険に身を晒している慧に――

「ビール飲むか?」

シャワーを浴びて、リビングに戻ると、慧が声を掛けてきた。

橘が無言のまま頷くと、慧はキッチンへと立った。

目の前に、冷えたビールの缶が置かれる。橘はそれをほとんど一気に飲み干した。

空になった缶を手の中で潰して、それをソファテーブルの上に放り出す。

「――橘…、なんかあった――…」

「来いよ」

いつもと違う橘の様子に、心配そうな声をあげた慧を遮るようにそう言うと、慧は、素直に立ち上がった。

橘の自分勝手で予測不能な行動に、もう慣れてしまっているのだろう。

慧は、寝室へ向かう橘に、ものも問わずについて来た。

「服、脱いで来い」

橘は、それだけ言ってベッドに寝転がった――シャワーの後に服など着ていなかったから、自分はもともと裸だ。

慧は、ほんの少しの躊躇を見せてから、黙って服を脱いだ。

自分の視線に、慧が戸惑っているのが手に取るように分かる。

今さら、裸を恥じらう関係でもないのに、一体、こいつは何回、体を合わせたら、慣れるのか――

モタモタと服を脱ぐ慧を眺めながら、そんなことを思う。

「――橘…」

服を脱ぎ終えて、裸になった慧が、なにかを言いたそうに口を開いたが、それに構わず、橘はその腕を引いた。

バランスを崩した慧の体が、自分の上にのしかかってくる――自分にのしかかる男の重みは嫌いじゃない――浮き上がって消えていきそうな自分を、この地に止める重みだ――

その背中に腕を回して、橘はほんの一瞬だけ目を閉じた。

ほんの瞬きほどの間の後、目を開けると、間近に慧の顔が見えた。

不安そうに、心配そうに、真正面から自分を見つめる瞳――

それでも橘が、下から伸び上がるようにして唇を合わせていくと、それに応えるように慧は目を閉じた。

別にくちづけが好きなわけじゃない――ただ、自分の性欲を煽る一手段に過ぎない。唇から湧き上がる熱量が、体に沁みるのが好きだ。

「――大丈夫…か?」

数秒のくちづけの後、離れた唇の間から、慧がおずおずと声を漏らした。

「――なにが?」

体の芯で高まった熱とはうらはらな、我ながら冷たい声が出た。

それでも慧は、橘の冷めた声音に怯まずに言った。

「――分からへんけど…なんか…――」

「なんだそりゃ…」

そう呟きながら、橘は下腹に触れる慧の男を片手で握り込んだ。

「…あ…っ」

途端に慧の顔が、快楽に歪む。

慧の言いたいことは分かっていた。

慧は、橘の苛立ちを敏感に察知しているのだ。

他人の悪意には鈍いくせに、こんなときだけ勘がいい――

そのことが余計に橘を苛立たせる。

人の想いに聡くても、命を守る足しになんか、ならねぇ――

むしろ、この世界、同情は命取りとなることの方が多い。

橘は、慧の体の下から抜け出すと、体勢を入れ替えた。またがって見下ろすと、微かに頬を染めた慧の息遣いが荒くなっている。

そのまま体をずらし、慧の足の間に顔を埋めると、頭をもたげ始めているそれに吸いついた。

「……っ」

慧の体が、僅かに硬直する。

唇と舌を使って、慧の男を刺激すると、それは咥内であっという間に硬度を増した。

根元からその裏側を舌先で辿る――慧の足が僅かに開いて、内腿の筋肉が収縮するのが見て取れた。そのまま舌先を、先端までゆっくり滑らせていくと、慧から溜息が零れた。
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