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Killer Street

第六章『悪魔の見る夢』8

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「俺…、おまえを守りたい…っ。なんもでけへんけど…っ、できることなら…なんでもしたいねん…っ」

慧の体が、橘の上に落ちてくる――肌が触れた。

「死にたいんと違う…っ。ただ…おまえを…――守りたい…」

慧の唇が首筋を這い、耳許に熱い吐息が落ちた。

「――あ――ああ…っ」

その熱い囁きから逃れようと、橘は顔を背けた。

「――橘…、おまえを――守りたい――俺――」

「――調子…くれてんじゃ…ね…ぇ…っ」

熱い――耳許に落とされる慧の吐息で、火傷しそうだ――

顔を背けたまま、橘は自分を見つめる慧を睨みつけた。

「てめぇになにができる…――人を殺したこともねぇくせに――っ」

「橘…――」

熱い――

やめろ――もう――

熱くて――気が狂いそうだ――

慧に抱き締められた体が、燃えそうに熱い――

自分の穢れた思惑になど気づきもせずに、求めてくる慧の熱が痛い――

ヤクザの愛なんて、所詮、外道の愛だ――

情人のために命を懸ける奴などいない――

ただ――奪うだけの――色と欲に塗れた――

それだけの関係だ――

なにも与えないで、苦しみに置き去りにして――

それでも、自由にしてやろうとも思わない。

傍にいれば傷つくだけだと分かっていても、自分の強欲さが、こいつを離さない。

いや――そうじゃない――

どうせ愛なんて幻想なのだ。

どこにも求める幸せなんてない。

どうせ傷つくだけならば――

ぼろぼろにして――もう俺以外のどこにも行かれないように――

こいつを地獄に引き摺り込むのは、俺だ――

この瞳が絶望に打ちひしがれたその時――その最期に、この瞳に映るのは俺だけだ――

他の誰にも譲れない――

「慧…っ」

名を呼ばれた瞬間、慧の瞳が泣きそうに歪んだ。

組み敷いた橘の体を抱き締めて、慧はその奥を突きあげた。

まるで、自分の苦しみを、橘の体に刻むように――

「あ…ああっ…」

貫かれた体に濁流のような快感が走り、橘は息を吐いた。

命なんか懸けても無駄だ――

愛などない――

明日などない――

おまえの望むものなど、なにひとつ与えてやることなどできない――

けれど――おまえを手放すことも――できない――
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