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Killer Street

第六章『悪魔の見る夢』12

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「橘さんの厄介事が、斉藤だったとはね…」

秋光は、ふっと息を吐いた。

「まったく世の中、広いようで狭いや」

そう言うと、秋光はふっと笑顔を漏らした。

「ばかやろう。この世界が狭いんだよ」

橘は、鼻に皺を寄せて言った。

「――で? 俺になにをさせたいんですか?」

「さっきも言ったろ? こいつ――慧のおもりだよ」

短くなった吸い殻を灰皿に押し付けて、橘がそう言うと、秋光は訝しげに、部屋の隅にいた慧に視線を向けた。

「――慧さんの?」

「どういうつもりだか知らねぇが、斉藤は慧をつけ回してる。素人ネスのふりして、こいつに何度か接触しやがった」

橘が苦々しげに舌打ちをすると、秋光は驚いたように目を見開いた。

「斉藤に会ったんですか?」

その問いが自分に向けられたことを知って、慧が頷いた。それから、慧は、山下公園で斉藤が近づいてきた経緯を、秋光に聞かせた。

話が進むに従って、秋光の顔から血の気が引いていくのが分かった。

慧が話し終えると、秋光は顔色を失くしたまま首を振った。

「…信じられない。あいつが顔を晒すなんて…」

それから秋光は、真剣な表情で顔をあげた。

「おそらく、皆さんが思っている以上に、慧さんは危険な状態です」

秋光の言葉に、橘のこめかみがぴくりと震えた。

「顔を晒した以上、斉藤が慧さんをこのままにしておく筈はない。奴は最終的には慧さんもるつもりでいるからこそ、平気で姿を現したんでしょう」

「奴の目的が分かるか?」

笈川の問いに、秋光は少し考えるようにしていたが、首を振った。

「さぁ…。これまで斉藤が、ターゲット以外の人間の前に顔を晒したことはありませんでした。身辺調査にしても、けっしてそれとは分からないかたちで行っていた筈です」

そうだろう。だからこそ、殺し屋、斉藤の顔を知る者はいないのだ。ターゲットの調査の段階で、顔を合わせた者はいるかもしれない。けれど、誰もそれを斉藤と認識した者はいなかったのだ――慧以外は――

なぜ秋光を慧の護衛に、という疑問は解けた。橘は、秋光の元殺し屋の嗅覚に期待しているのだろう。同業者ならば、組員たちが気づかないなにかに気づくかもしれない――

「――秋光、慧は任せたぜ」

橘は新しい煙草に火を点け、あがる煙に顔を顰めた。

「――分かってるだろうが、慧になにかあったら、おまえも生かしちゃおかねぇ」

橘の瞳が鋭く光った。


「――分かってます。…斉藤が絡んでいると知っていたら、もっと早くに力になりましたよ。音羽会の親分さんたちには恩がありますから」

秋光はそう言って、部屋の隅で顔色を失くしている慧に微笑みかけた。






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